虫刺されによる痒みは、体のアレルギー反応が過剰なために起きていることが少なくありません。
これを虫アレルギーといいますが、痒いだけでなく全身にいろんな症状を引き起こすことがあるので注意しなければなりません。
具体的に虫アレルギーにはどう注意したらいいのかを考えてみましょう。
1.「蚊」の虫刺されアレルギーの症状
まずは、虫アレルギーの反応の仕方について学んでおきましょう。
例えば、蚊アレルギーといえば、蚊に刺されたときに体に入ってくる唾液に対してアレルギー反応を起こしてしまうことですが、この反応の仕方には2種類あります。
すなわち、即時型反応と遅延型反応です。即時型反応とは、蚊に刺された直後からいろいろな症状を示すタイプのことで、かゆみ、痛み、腫れ、発赤などの症状が起きますが、それが刺された直後から発生します。
一方、遅延型反応とは、こちらは刺された直後は何もありませんが、翌日以降になってから症状が現れます。
遅延型反応では、かゆみ、腫れ、水疱などの症状が起きますが、こうした症状が刺された直後ではなく、翌日以降に現れるのが特長です。
さらに、遅延型反応では発生した症状が2週間たっても収まらないことがあります。
こうした反応の仕方に違いがあることを、知っておきましょう。
2.「蜂」の虫刺されアレルギーの症状と注意点
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蜂に刺されてアレルギー反応が起こることも、日本ではよく知られています。蜂アレルギーで特に有名なのは「アナフィラキーショック」です。
これは、蜂に一度目に刺されたときより、二度目に刺されたときに現れる過剰な反応のことです。
人間は蜂に二度刺されると、一回目のときより過剰に免疫作用が反応して、さまざまな重度の症状を引き起こすようになります。
これをアナフィラキシーショックといいますが、症状は痛み・かゆみだけにとどまらず、意識障害、血圧低下、呼吸困難、寒気、嘔吐、発熱、じんましんなど、全身症状が起こる可能性があります。
アナフィラキシーショックを起こすととても危険な状態になるので、周りでこの病態に陥った人がいたら、ただちに救急車を呼んでください。
応急処置としては、体を安静にして横にさせ、気道確保を行うようにしてください。
虫刺されアレルギーを引き起こさない方法
蚊にしろ蜂にしろ、虫アレルギーを起こさないようにするためには、もとから刺されないように予防しなければなりません。
虫刺されを予防する方法は、自宅でも屋外でもやれることがたくさんあります。
例えば、自宅では必ず窓に網戸をとりつけて、蚊の侵入を防ぐようにしてください。
また、虫除けスプレーや蚊取り線香を常備しておき、いつでも使えるようにしておきましょう。
さらに、室内でも屋内でも、服装は黒っぽいものを避けて、できるだけ白っぽい服を選んで着るようにしてください。
汗をかきやすい人はそのままにせず、なるべくこままに汗を拭くようにすれば予防につながります。
そして、屋外に出るときは肌の露出を抑えることが鉄則となります。
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虫刺されのアレルギー反応の応急処置や対処法
虫刺されでアレルギー反応が起こったときはなるべく早く病院へ行きましょう。
病院での処置としては、炎症が軽い場合は「抗ヒスタミンの非ステロイド外用薬」、炎症が重い場合は「抗ヒスタミンのステロイド外用薬」を使用します。
またかゆみが酷い場合は、抗ヒスタミンの内服薬が処方されるでしょう。病院にすぐ行けない場合は、とりあえず応急処置で対処しなければなりません。
まず刺された直後は、患部を流水などで冷却すること、次いで痒み止めを塗り、テーピング用のテープなどで患部を覆うようにしてください。
病院にいくまでの間、絶対に掻かないようにすること、また安静にしておくことが必要です。
清潔に洗った包帯やハンカチを携帯しておけば、応急処置のときに役に立ちます。
まとめ
虫刺されのアレルギーでは主に、蜂によるアナフィラキシーショックがよく知られていますね。
とても危険な虫刺されアレルギーですから、蜂がいる場所には近づかないようにしましょう。
そして蜂に刺された場合は、アレルギー反応が見られなくても必ず病院受診してくださいね。
蚊に刺された場合は、痒みや腫れはあるものの命の危険というところまではいかないので油断してしまいがちです。
しかし、蚊の種類などによっては大きく腫れる場合もあるので、できれば予防対策をしておいたほうがいいでしょう。
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